おだちん(夏の想い出 後編)

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    そして…

    小学校低学年だったか・・・ 
    その夏の日も、 
    妹と一緒に祖父母のうちにいた。 
    そして、なにか庭仕事を手伝ったりしたときだったとおもう。 

    祖父が、私と妹に、 
    「手を洗って、家の中にいってなさい」 
    といったので、二人で手を洗って家に入り、ちゃぶだいの前に座っていた。 
    すると、祖父がやってきて 
    「はい、おだちん」 
    と、私と妹に、 
    ガラスの器に入った、半分のイチジクをさしだしてくれた。 

    割れんばかりの大きなイチジク。 
    早速、いただきます、といって、妹と二人、手で皮をむいてイチジクを食べた。 
    ちなみに”おだちん”という言葉を初めてきいたので、私はそれからしばらく何年か、 
    おだちんというのは、「ごほうびにもらう食べ物のこと」だとおもっていた・・・ 

    イチジクは甘くておいしかった! 
    なんで、半分しかくれないんだろう、もっと手伝えば1個ずつもらえたのかなあ、と思った。 

    それで、祖父に、 
    「なんではんぶんずつなの?」 
    と聞いたら、 
    「庭の蔵の前にイチジクの木があるでしょう。 
    一つだけ、なってたんだよ。」 
    といった。 

    私は大いに納得した。 
    それから毎日毎日、イチジクの木を見たけど、なかなか実をつけなかった。 
    実をつけてないイチジクの木のにおいも憶えてしまった。 


    たまに、祖父が切ってくれたように、半分に切ってみる。 
    いまだに、イチジクは私にとって”おだちん”で、 
    わくわくする果物だ。

    ボーカルスクール講師 MAKI

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